日常臨床に直結する画像診断研修は、明日からの診療に必ず役に立ちます。また、IVRや放射線治療の研修により、臨床における治療選択の幅が大きく広がります。さらに、疾患を理解する放射線診断医が、装置の特徴を把握する放射線技師とともに、いかに工夫して最良の画像を創り出しているかを体験できます。
コース | 画像診断 | IVR | 放射線治療 |
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研修1.5ヶ月コース | 基礎解剖および読影の基礎を理解する | 治療の概要を理解し、動脈穿刺、止血ができる | プロセスを把握し、全体像を理解する |
研修3ヶ月コース | 日常臨床の読影で異常を指摘し、鑑別診断を考えられる< | 治療方針が考えた上で、実際に手技に参加する | 簡単な放射線照射計画を立案できる |
放射線診断コース:画像診断・IVR
放射線診断専門医の指導下に行います。
放射線治療コース:放射線治療
放射線治療専門医の指導下に行います。
カンファレンス
放射線科医の役割は、各種画像診断および放射線治療装置の最新技術を最良かつ最適な方法で活用し、より精度の高い診断・治療を患者さんに提供することです。現在の医療の現場において、質の高い画像診断・放射線治療は、質の高い医療につながるといっても過言ではなく、我々の役割は益々大きくなっています。
ぜひとも、放射線科医として一緒に明日の医療を切り開いていきましょう!
信州大学医学部附属病院を基幹施設とする「信州放射線科専門研修プログラム」では、CT、MRI、核医学などの画像診断、IVRならびに放射線治療の各部門を、万遍なく研修することが可能です。
医療の細分化に伴い特定分野の知識のみを習得しがちですが、この研修プログラムでは、全領域を網羅する“General Radiologist”を目指して研修を行うことができます。
そして、研修を積みながら興味ある分野で研究課題を見つけ、さらにはサブスペシャリティの選択や専門医資格の取得を目指すことになります。
専門研修プログラムを構成する研修施設が研修カリキュラムを準備します。
2019年度信州放射線科専門研修プログラム
研修には複数のコースが設定されています。
どのコースに進むかは専攻医との相談で決定します。
コース | 専攻医1年目 | 専攻医2年目 | 専攻医3年目 |
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A | 信州大学医学部附属病院 | 専門研修連携施設 (例 諏訪赤十字病院) |
専門研修連携施設 (例 飯田市立病院) |
B | 信州大学医学部附属病院 | 信州大学医学部附属病院 | 専門研修連携施設 (例 長野市民病院) |
C | 信州大学医学部附属病院 (大学院・臨床) |
専門研修連携施設 (例 相澤病院)(大学院) |
信州大学医学部附属病院 (大学院・臨床) |
画像診断・IVR
画像検査の原理と適応について十分理解した上で、臨床情報に基づいた適切な画像検査の指示を経験できます。疾患および臨床状況に応じて必要とされる読影情報の提供過程を習得できます。
超音波検査の実技を経験したり、血管造影の助手やIVR手技の助手を経験できます。
画像検査やIVR手技のイメージトレーニングや施行後の詳細な記録を実践できます。
放射線科内カンファレンスおよび関連診療科との合同カンファレンスならびにキャンサーボードなどで、疾患の病態から診断ならびに治療までの過程を学習できます。
放射線治療
指導医の下で、診察と画像診断にもとづく治療方針の決定、治療計画の作成、実際の治療、効果判定、有害事象の検討、治療後の経過観察などを経験できます。
放射線科内カンファレンスおよび関連診療科との合同カンファレンスならびにキャンサーボードなどで、疾患の病態から診断ならびに治療までの過程を学習できます。
実地診療以外の研修
日本専門医機構認定の学術集会で、専門医資格の更新単位が取得できる講習(医療安全・放射線防護、医療倫理、医療の質)を受講するとともに、標準的ならびに先進的な画像診断、IVR、放射線治療および最新の医学的知見について積極的に学習できます。
放射線科関連の学会、学術講演会、セミナーなどに積極的に参加できます。
病院が実施する医療安全講習会、感染制御室研修会などに定期的に参加(それぞれ2回/年以上の出席が必須)できます。
年に2回以上、筆頭演者として学会発表を行うことを目指します。年に1編以上、筆頭著者として論文を執筆することを目指します。
オール信州での研修体制
専門研修基幹施設
専門研修連携施設(長野県内9施設)
これら連携施設では、急性期疾患、悪性腫瘍、頻繁に関わる疾病の画像診断、IVRおよび放射線治療に適切に対応できる総合的な診療能力を培い、信州大学医学部附属病院放射線科の研修を補完します。
初期臨床研修プログラムを終了した後、最短で卒業後6年目に放射線科専門医試験、ならびに卒業後8年目には放射線科診断専門医または放射線治療専門医試験を受験し、各々の専門医資格を取得できます。
卒後臨床研修 | 2年 | 学位取得は随時可能 | |
放射線科専攻医として 専門研修基幹施設または連携施設での総合研修 (放射線診断・IVR・核医学および放射線治療) |
3年 | ||
放射線科専門医認定試験 | |||
放射線科専門医 | |||
放射線科専門医として 専門研修基幹施設または連携施設での総合研修 (放射線診断・IVR・核医学または放射線治療) |
2年 | ||
放射線診断専門医認定試験 | 放射線治療専門医認定試験 | ||
放射線診断専門医 | 放射線治療専門医 |
信州大学医学部附属病院放射線科(画像医学教室)では、多数の医局員が大学院に進学し、臨床・研究ともに研鑽を積んでいます。
最近の当教室での指導による博士論文・学位取得のテーマは下記になります。
留学は診療・研究の習得だけでなく、環境の変化や異なる社会から多くのことを学ぶ側面があります。国内外を問わず、随時相談に応じます。
近年では、金沢大学、シカゴ大学、カリフォルニア大学などへ留学し、臨床研究を行なっています。
圏内の関連施設の診療科長・医長として、多数の放射線診断専門医や放射線治療専門医が第一線で活躍しています。
NPO法人を設立し画像診断に専念する放射線診断専門医もおり、将来的に多様な選択肢があります。
自宅や院外での遠隔画像診断が可能な環境も整っています。出産や育児などで一時的に病院勤務が難しくなる女性医師が活躍し、家庭と仕事の両立を図っています。
個々に合ったキャリアプランを提案できる体制
大学院への進学
博士号の取得
女性医師に対するサポート、無理のない仕事環境・キャリアプラン